■コードギアス 反逆のルルーシュR2 16超合集国決議第壱號s大河内一楼c須永司dあべたつやd協力秋田谷典昭三宅和男メカg川原智宏総g千羽由利子中田栄治総g補佐渡部崇又賀大介板垣敦

ルルーシュのキャラクター造形の「継続性」あるいは「連続性」が、最近あんまり見えないのが気になります。


◇このところ「幼なじみの女の子が目の前で手下に殺されて死んだ」とか「ルルーシュに超常の力を与えた女性の精神が消滅した」とか、結構な劇的展開が続いているのに、フツーの人間だったらクヨクヨウジウジ、嘆き悲しみ思い悩むところを、さて、一切描写していない。


◇正確には、「精神は消滅したけれども身体が残っている女性」には、その生前(?)と比べて全く違う言動にルルーシュは思うところはあるようなのだけど、「死んで跡形もなくなった幼なじみの女の子」には事件以後ほとんど心情描写を割いていない。


◆当然、こんなに美味しい葛藤ネタを放置する手もないと思うので、描かれていないのは脚本や演出の意図であり、この抑制が何らかの劇的なドラマに接続するのではなかろーかと期待するのですが、しかし、一方で、超おおざっぱで作り手の手に余ってしまっているように見受けられる強引な政治ドラマを見ていると、単に描く余力が無いだけの気もしてしまうのでした。ごめんなさい。


◆だけど大丈夫!キャラとドラマの結合力が弱く、政治劇も粗筋状態だけど、毎回仕込まれる意外な展開はかなり楽しいよ。やっぱり劇的なストーリーテリングこそがこのシリーズの生命線。


◇この回は、突如旧友スザクに自分が黒の騎士団の首領であると告白し、土下座せんばかりに妹を守って欲しいと必死に(でも、嫌々ながら!)懇願するルルーシュが実にいとおしいのでした。