■機動戦士ガンダム00 19絆s黒田洋介c木村真一郎水島精二dうえだしげる_キャラgしんぽたくろう_メカg高瀬健一総キャラg千葉道徳

◆(毎度の如くポイントを外している気もするが)コミュニケーションの断絶が気になって仕方がない。
◇自分たちの手元に情報がないけど味方と思われる組織が出現したら、お互いの目的と今後の方向性について、すりあわせようと普通はすると思うのだけど、ソレスタルビーイングはそれもなく関係を曖昧にしたまま。


◇そして、その組織が、ソレスタの目的には合致するものの、理念とずれた手段で活動を始めたら、それに対する修正を要請するでしょう、普通。
だけど、この物語では、そのような意思疎通の努力は一切無く、いきなり武力で問答無用で戦い始める。


◆考えてみれば、ソレスタは、確信犯的に世界とのコミュニケーションを断絶させて純化された自分たちの目的のために活動しているのだし、これは何かと考えたら、あー、やっぱり、主義や宗教的な動機のテロリスト!


◇自分の考えの正しさに固執し、コミュニケーションの徹底的な断絶、あるいは拒否という、他人の考えに耳をかさない姿勢は間違いない。狂信的理想主義集団といってもいい。
「(碌に話し合いもせず)違う!貴様はガンダムではないっ」(セツナ)


◇脚本的には、トリニティ3人組をワザと性格破綻者として描いてコミュニケーションが成立しないかのように描いているのがあざとすぎるなあ。


◆問題なのは、ソレスタを、真に世界平和を願い、正義の味方として描写しちゃうシンプルさ。
主義者や宗教的狂信者だって、自らの信仰の元、その世界観が実現されれば、平和や自分自身の心の平穏が訪れると考えているじゃないですか。


◇その辺の主人公達の動機を正当化するために、「恩讐を越えた純粋な平和への願い」と「主義と手段の矛盾への悩み」を演出しちゃうこの回ラストのセツナくんとロックオン兄さんの問答も、シナリオ的に言い訳がましいような・・・


◆この後の展開で、そのような「理想主義的な活動」がもたらす惨禍みたいな話になれば、ワタシがこのシリーズに抱く違和感はきっと解消されると思うのだけど、さて、どうなるかしら。


◆◆以下メモ◆◆
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・どうやら、ソレスタとトリニティ3人組の闘争はシナリオのうち。
ガンダム同士の戦い・・・・」(リボンズくん)
「思ったより早かったな。・・・第3段階への移行。もう、後戻りはできんか。」(アレハンドロ・コーナー


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・ナドレの能力は・・・・なんだか、すごい演出の割にガッカリしちゃったのは、ワタシがずれているからかしら。
「ベーダとリンクする機体をすべて制御下に置く。・・これが、ガンダムナドレの真の能力。ティエリア・アーデのみに与えられたガンダムマイスターへのトライアルシステム。」


・機能は発動するものの途中で解除。カットインされるアレハンドロ・コーナーを考えると、ベーダに侵入し書き換えを行い、ナドレの機能を制限したのは彼の仕業みたい。



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・サジの姉は、着実に「知りすぎた女」への道をたどっています。
「やっぱり、ラグナ・ハーベイよね。」(サジの姉)
「そりゃ、そうでしょ。リニア・トレイン事業の総裁。国際経済団のトップなんですから。・・・この男なら、モビルスーツを建造する財力もありますし、軌道エレベータも自在に扱えます。」(サジの姉のパシリ男)


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・ロックオン兄さんが「太陽光発電紛争」について解説してくれました。
「全ての始まりは、太陽光発電計画にともなう、世界規模での石油輸出規制がはじまってからだ。化石燃料に頼っていきるのはもうやめにしようってな。」
「・・・だが一番割を食うのは中東諸国だ。輸出規制で国の経済が傾き、国民は貧困に喘ぐ。貧しき者は神にすがり、神の代弁者の声に耳を傾ける。・・富や権力を求める浅ましい人間の声をな。」
「そんでもって、20年以上に及ぶ太陽光発電紛争のできあがりってわけだ。神の土地に住む者の聖戦。・・自分勝手なリクツだ。もちろん一方的に輸出規制を決議した国連もそうだ。・・・だが、神や宗教が悪いわけではない。太陽光発電システムだってそうだ。」
「けどな、どうしてもその中で世界は歪む。それくらい分かっている。お前がKPSAに利用されていたことも。望まない戦いを続けていたこともな。・・だが、その歪みに巻き込まれ、俺は家族を失った。・・失ったんだよ・・・」


「だから、マイスターになることを受け入れたのか?」(ティエリア
「ああ、そうだ。矛盾してることも分かっている。俺のしていることはテロと同じだ。暴力の連鎖を断ち切らず、闘う方を選んだ。だが、それはあんな悲劇を二度と起こさないためにも、この世界を根本的に変える必要があるからだ。世界の抑止力となり得る圧倒的なちからがあれば・・・・」(ロックオン)
「ヒトを殺め続けた罰は世界を代えてから受ける。だが、その前にやることがある。」(ロックオン)