■DARKER THAN BLACK -黒の契約者-19あさき夢見し、酔いもせず…(前編)s大西信介c五十嵐卓哉d金子伸吾g高橋久美子根岸宏行

◆冷酷な組織の犬、黄(ホァン)さんの背負った過去の話。場末の立ち飲み屋が似合いそうな(実際、組織との情報交換の場としてそんなシーンもあったし)、しょぼくれたこのオヤジが、まさか公安の凄腕の刑事だったとは思いませんでした。


◇公安時代の最後に、彼が惹かれた奔放な女性が、自分の後輩を消す為に自分を利用しただけなのか、それとも本当に愛情を寄せてくれていたのか。
いいや、そんな可能性はないと思いつつ、未練を激しく引きずっているホァンさんは、顔と態度に似合わずナイーブで非常に好ましいじゃないですか。


◇このエピソードで、第14話、銃のスコープに銀(イン)を収めながら、彼女を殺さなかったホァンさんの行動の補完がようやく出来たカンジじゃないかしら。


◆しかし、彼の脳内お花畑は、かくもメルヘンに満ちている・・・・うーん、満ちすぎじゃないかなあ。
公安時代の部下、目の前で殺されていて利用されたのは明白だし、組織に入って以降、散々「契約者」の感情の無さは見てきているはずなのに、「自分が利用された」という事実を信じられないほどの(彼にとっての)甘美な感情の交流があったのでしょーか。
そもそも、組織に入ったのだって、どうやら彼女との思い出を失いたくないからみたいだしさ。


後編は、如何に彼女との感情の交流、或いは脳内妄想をもう一段深めて描くかにかかってくるんじゃないだろーか。


◆◆以下メモ◆◆
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・この回は、ホァンの過去に絡めて、ゲートを神として崇める教団の教祖を、組織の命令で暗殺する話が走ります。
・ホァンのかっての思い人シホコは、教団に潜入すること3年。黒(ヘイ)と共に千載一遇のチャンスで暗殺を決行するのだが・・・


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・教主も契約者で、その能力は変身だそーです。


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「ゲート友の会・・・」(ヘイ)
「ま、新興宗教のひとつだな。近頃そういうのが流行りらしい。」(マオ)


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・15年位前だというのに、ホァンの公安時代最後の上司は、キリハラ女史の現上司である黒手袋の男。


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・未だ契約者について殆どしらなかったホァンを、組織に誘う男。
「知ってました?契約者を見たものは記憶を消さなければならない決まりになっているんです。・・・見ましたよね。あなたも、磯崎さんが殺されたときに。」
「・・・だからあなたの記憶ももうすぐ消されます。・・・ただちょっと惜しむ声もあるんですよ。有能な公安警察官だからそれなりに使い出があるだろうって。」
「どうです?私達の組織に入りませんか。それしかないんです。記憶を消されずに済む方法は。」


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・教祖暗殺の好機は、重要人物との面会の席。そこに現れたのはアンバーと行動を共にしていた男。
・ミッションにシホコが絡んでいて冷静さを失っているホァン。彼の飛ばした観測霊により、暗殺は失敗。彼女は捕らえられた・・・