■DARKER THAN BLACK -黒の契約者-05災厄の紅き夢は東欧に消えて…(前編)s菅正太郎c京田知己d安斎剛文g松崎正g補佐河上哲也内田真樹

◇既に時代遅れかなー?と思っていたMI6、CIAといった国家情報組織が、<契約者>を巡って跳梁跋扈する世界。
この回は、MI6所属のキャラクターの立った諜報部員の<契約者>とその仲間が登場してきて、主人公がそれに敵対行動を取ったりしております。
依然として主人公ヘイとその所属する組織の目的は知れないけれども、「主物語に絡んだ対抗組織」が提示されることで、物語のパースペクティブが一段階あがったのではないでしょうか。


◇さて、この回は、MI6のエージェントのキザなキャラ立ちに尽きるかも。冒頭、東欧での「ハボックの取引」の際のマフィアとの対話のくだりは、ヨカッタ。その他の言動も面白かったし、当面の敵役になってれないかしら。
あと、ヘイの彼らへの敵対行動を彼の個人史と絡ませることによって、次回への引きもばっちり。


◇ところで、このシリーズは、今期、ワタシが見ているものの中で、一番オリジナリティがあり、ドラマも演出も絵も音楽もしっかりしていて、面白い。しかも、数少ない本格ダーク風味が感じられるので、ワタシとしては、期待が高まっていきます。


◆◆以下メモ◆◆
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・東欧で、MI6のエージェントが保護した女について、日本の捜査官が語る。
「通称ハボック。至上最低最悪と恐れられた契約者の一人です。・・・第三次南米紛争、通称テンゴク(?)紛争で、彼女が殺したとされる人間の数は、数百から数千。・・契約能力は、任意の場所に、真空を作り出す事らしいのですが、詳しいことは分かっていません。・・・五年前から能力の発動は確認されておらず、その星のスペクトル分析からも、現在、<喪失者>と認定されています。」


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・<パンドラ>の捜査官が、ハボックの身柄について彼女に語る。
「これより君は、国連主導の研究機関パンドラにより、ヘルズゲートの中で様々な実験に協力してもらう。」


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・MI6のエージェント<ノヴェンバー・イレブン>ことジャック・サイモン。ハボックを護送してきた空港の一室でキリハラ女史に接触
「契約者のなれの果て・・・ですか。南米のヘブンズゲートが消失して五年。・・どこをどう彷徨いルーマニア辺りまでたどり着いたのか・・・」


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・キリハラが、サイモンに問う。
「なぜMI6は、希少価値の高いハボックの捕獲に成功していながら、独自に研究を行わず、国連主導のパンドラへ委譲したのでしょうか?(・・・)「紛争の後、新たな国際法が施行されたとはいえ、能力者やゲートに関する研究を各国が諦めたとは思えません。」(キリハラ女史)
「ニッポンしかり・・・イギリスでは、先の南米での失策を受け、能力者の研究はあまり国民の理解を得られていないのが現状です。様々なリスクを回避し、効率よく情報を得る為にも、正規の手続きを踏むことが最善と判断しました・・・」(MI6サイモン)


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・ヘイ一味が奪ったハボックを、翌朝、彼の属する組織に引き渡せと、鳥打ち帽のおっさんに指示が下る。ネコが呟く。
「(組織は)よほどハボックをゲートに近づけたくないらしいな。」


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・ヘイは、ハボックを仲間に告げずに連れ出し、一室で語りかける。
「生きていたとはな、カーマイン。」(ヘイ)
「その名で呼ばれるのは久しぶりだ。」(ハボック)
「あのとき、・・・あそこで何があった?妹は・・・パイはどこにいる?」(ヘイ)