■シュヴァリエ07エガーゴイルsじんのひろあきc&d川崎逸郎g井川麗奈小松田大全下村一レイアウトg千葉崇洋

パリを後に、ロシア、サンクトペテルブルグへ向けて出発した4人。途中、ケルンにて最初の宿を取る。しかし、身近に追っ手の気配を感じた一行は・・・・


この回は、錬金術師カリオストロ伯爵(ルイ15世時代のひとだったのか・・・勉強になるなあ)と、その連れ合いの「詩人」が登場。
カリオストロ伯爵は、有閑マダムに取り入り、そのパーティ会場で、連鎖販売手法のデストリビューターみたいな、「美顔水」を販売する商売をやっていたり、何とも言えない小物感が漂っていますが、「詩人」のおねーちゃんがいい。
このロレンツィアさんのエロ肌描写がこの回の見所かしら。しかし、カリオストロとロレンツィアが出来ているのが納得いかないよう。


この二人が、水銀漬けの犬を放って4人を追いつめる。しかし、戦闘の作画に今回も相当リキが入っているけど、犬が相手じゃちょっと盛り上がらない。
ケルン大聖堂の屋上での戦いというケレン溢れる場面設定をしたのだけど、うー、もったいない。
あと、ケルン大聖堂の巨大構築物感がイマイチ足りない気がした。


ところで、一行の荷物は、大きいつづらみたいな箱と、その半分ぐらいのカバン風の箱だけ。たぶん、つづらに、リアのドレスが入っているんですよね(わくわく)。
次回いよいよ女装のお披露目みたいなので楽しみ。テラゴリー先生が開けて顔をしかめるみたいな話があると面白いんだけど。


ところで、超蛇足ですが、今回気になったのが距離感。パリとドイツのケルンとの間は、Google Earthのルート検索によれば、489Km。
また、馬車の時速をググって調べてみたら、舗装道路などの条件のいいところで最速20km/h程度。若干の悪路で、15kmだそうですが、主要都市間なので道路事情はいいのでしょう。
(489Km)/(20km/h)≒25時間。
・・・・むー、一日でつくのは無理だ。30km/hぐらいで、16時間でもきっと馬が死ぬ様な気もするけど、まあいいか。


◆◆以下メモ◆◆
=========================
・アバンにて、前回の王妃様へのロビンのいとまごいで描かれなかった対話が描かれ、謎の「王家の詩」についてちょっと具体的な特質が語られます。。
「王家の詩・・・一体何が書かれているというのですか。」
「フランスの未来のこと・・・・そしてその詩を口にすれば、大いなる力を使うことが出来る。・・大いなる、邪悪な力、そのものを。」


=========================
・ケルンへ向かう馬車の道中での、デュランとテラゴリー先生の対話
「先生。陛下からの命令書は?」
「むろん燃やしたよ。あっという間に燃えつきた。」
「どういう意味だ?」
「深い意味など無い・・」
・・・なんか、ムリヤリの会話の挿入なので、深い意味があるみたい。先生、王家への忠誠などもはやない!とかいうのかしら。


=========================
・やはり道中、ロビンと会話するデオンくん。
「この道を通り、ロシア入りした姉さんは、皇后エリザベータの暗殺を未然に防いだ。今のロシアとの関係が友好であるのも、その働きを抜きには語れない。そして、その功績の裏で・・・命を奪われた。」
・リアのロシアでの活動について、今までネタふっていたかなーと思って、自分のログ探したら、第四話でデュランが語ってました。


=========================
・既に、ロシアに着いているらしいボロンゾフが、屋敷でだれか偉そうな人と逢う場面が一瞬挿入。


=========================
・サン・ジェルマン伯爵は、オルレアン公を見限り、ポンパドール夫人に乗り換えたのかしら。
「すてきな城だこと」
「ありがとうございます。これも公爵夫人のお口添えあったればこそ。」
・二人で、大きな城の鐘楼から、眼下を見下ろして、4人の道中について語っています。
「所詮は我々の手のひらの上でございます。」


・この城。宮崎駿が好きそうな、特異な外観だったので、いろいろ探してみたら、シャンボール城という、世界遺産地域にある城でした。


WikiPediaサン・ジェルマン伯爵の記述によると

ルイ15世はサン・ジェルマンを気に入り、シャンボール城に彼のための錬金術実験室も用意させた。

そうです。


=========================
ケルンについて、デュランの観光ガイド。
「この街には二つの名物がある。一つは香水。もうひとつがあの大聖堂だ。」
「ケルン市民ご自慢の大聖堂だが、もう立て始めて600年もかかっているのに、未だ出来やしない。」
Wikipediaによると

ライン川の河畔に位置しており、陸上、水上交通の要所である。重工業が発展する一方で、オーデコロン(「ケルンの水(仏:Eau de Cologne)」)の生産地としても有名。

なんですって。知らなかった。


=========================
・サン・ジェルマン伯爵と各地の革命教団の構成員との連絡は、サン・ジェルマンが手帳に記した文字が、各地の人間が持つ手帳に転送されることにより成されると描写されています。逆も同様の手法をとっているのでしょうか。


=========================
カリオストロとロレンツィアの閨での対話。
「ロレンツィア、サンジェルマン様からのお許しだ。詩篇の力を使い狐狩りをせよと。」


・詩人として呪文を唱えるロレンツィア。このフレーズの後半は、リアといい、カロンといい、みな唱えるので、呪文を発する際の定型文句みたいですね。
「主よ。あたしの不幸を喜び、あたしに逆らい怒ったもの、辱めと不名誉を下したまえ。あたしの正義に、歓喜を与え給え。主よ、どうか彼等の中に恐怖を、彼らが人間に過ぎぬ事を思い知らせ給え。・・その真実と忠誠の名において、あたしはお前に、・・・報復する。」


=========================
・デオンくんは、憑依が解けても気を失わないで済みました。気を失ったらケルン大聖堂の屋根から転落ですもの。
「感じたよ。・・ねえさんの存在を、以前よりはっきりと。記憶ではなく、もっと感覚的に」


「あれだけの犬の群れにも反応しなかった姉さんが、あの馬車が近づいたせいで
あの馬車の中に詩人がいたのだとおもいます。犬たちも、多分詩人が。」


=========================
・俗物カリオストロがロレンツィアに熱く語りかける。
「この世は劇場。常に悲劇と喜劇が飽きることなく繰り返し、上演され続ける・・・てな」
「今までは・・?」
「喜劇さ。薄っぺらいドタバタした笑えない喜劇だ。結婚詐欺、錬金術、美顔水、占い・・・・もう、あきあきしていたところだ。」
「じゃ・・・これからは悲劇。」
「そうだ。そう、今までのような品のない喜劇じゃない。だれもが熱い涙を流す良質の悲劇だ。」